引越業者による個人情報の漏洩と対策

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個人情報の漏洩

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かつては、引越し業者による個人情報の漏洩など、考えられないことでした。

ところが、最近(2014年1月9日。本稿執筆時点)では、twitterやFacebookなどのソーシャルメディアの発達により、個人のメディアから個人情報が漏洩する事態が発生しています。

差し当たり、個人情報の漏洩を警戒しなければならないのは、芸能人などの有名人くらいのものでしょうが、場合によっては、一般人であっても、警戒する必要があります。

twitterなどのソーシャルメディアによる個人情報の漏洩

引越し業者(の作業員)による個人情報の漏洩の事件としては、次のようなものがあります。つまり、「KAT-TUN・田口淳之介、小嶺麗奈と同棲!? 引っ越し業者がTwitterで暴露」や、「金爆・鬼龍院、“有名税”に困る…ツイッターで引っ越し情報が流出し、急きょ取りやめ」などが該当します。

これらは、いずれも芸能人の個人情報が漏洩した案件です。では、一般人の個人情報は漏洩しないのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。

そもそも、芸能人の個人情報の漏洩が報道されるのは、ニュースバリューがあるからです。逆にいえば、一般人の個人情報が漏洩していたとしても、通常はあまり報道されません。

つまり、報道されない水面下で、一般人の個人情報が漏洩している可能性もあります。このため、一般の方々であっても、念のため、個人情報の漏洩については、警戒するべきです。

個人情報の漏洩は法律違反?

それでは、実際に個人情報が漏洩した場合、引越し業者はどのような法律違反に問われるのでしょうか?

まず、個人情報保護法に抵触する可能性があります。ただ、個人情報保護法に違反したとしても、あくまで引越し業者は、是正勧告や是正命令を受けるだけです。このうち、是正命令に違反して初めて罰則が課されます。

このため、個人情報保護法は極めて抑止力が低いといわざるを得ません。

他には、よほど悪質なケースであれば、刑法上の名誉毀損罪に該当する可能性もないわけではありません(現実的にはまずあり得ないでしょうが)。

問題は、引越し業者を規制している運送業法(貨物自動車運送事業法)です。実は、運送業法では、運送業者に対する秘密保持義務・守秘義務が課されてません。この点からも、引越し業者に個人情報を保護するインセンティブが働きません。

引越し業者は個人情報の保護を「約束していない」

さらに問題な点としては、お客様と引越し業者との間の約束・契約である「標準引越運送約款」には、引越し業者の秘密保持義務・守秘義務が規定されていません。

つまり、引越し業者は、お客様に対して、個人情報の保護を約束していません。

標準引越運送約款は、国土交通省のウェブサイトで確認できますので、興味がおありでしたらご覧ください。

なお、いわゆる「個人情報保護方針」や「プライバシーポリシー」は、引越し業者の一方的な宣言です。これらがあるからといって、引越し業者とお客様との間に秘密保持契約や守秘義務契約が成立しているとはいえないものと考えられます。

もちろん、実際に個人情報が漏洩した際に損害が発生した場合は、民法上の不法行為(民法第709条)にもとづき、損害賠償の請求ができます。

個人情報の漏洩を完全に防ぐことは不可能

では、引越し業者による個人情報の漏洩に対して、対策があるのかといえば、残念ながら、ごく限られた対策しかありません。

そもそも、引越しは非常に多くの個人情報を引越し業者に開示せざるを得ないものです。小さな荷物については、お客様ご自身が梱包することによってプライバシーを保護することができますが、住所などはどうしようもありません。

せいぜい、リアルタイムでのツイートを防ぐために、リーダーやサブリーダー以外の作業員に携帯電話の持込みを禁止させるくらいしか対策がありません。一般の作業員にとっては、引越し作業に携帯電話は必要ありません。

このため、携帯電話は引越し業者の支店に置いてきてもらうことも可能です。この場合、見積の段階で営業員に強く求めてください。

なお、引越し業者との接触のすべてを代理人に任せることより、かなり多くの個人情報を保護することができます。芸能人や有名人の方は、所属プロダクションの方に任せるなど、検討してみてください。

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最終更新日2014年1月21日