「引越し業者にはちゃんと料金・費用を払うんだし、別にチップや心づけって、いらないよね?」と思っていませんか?

こんにちは。たまにいただくお客さまからのチップ・心づけに、思わず顔がほころんでしまっていた、元引越し業者スタッフの管理人です。

引越し業者のスタッフに対して、チップ・心づけ・差入れを渡すべきかどうかは、いろいろと意見があると思います。

管理人の個人的な意見としては、渡すべきと考えています。

これは何も引越し業者のスタッフのためではなく、あくまでチップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すお客さまのためになるからです。

もちろん、チップ・心づけ(祝儀)・差入れは、渡す義務があるわけではありません。

ですから、何かなんでも渡さなければならない、というものではありません。

ただ、渡してはいけないものでもありません。

ですから、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すかどうかは、結局は、お客さまのお気持ち次第です。

では、なぜ管理人がチップ・心づけ(祝儀)・差入れを引越し業者のスタッフに渡すべきと考えているのか、説明しましょう。

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チップ・心づけ(祝儀)・差入れはスタッフのやる気につながる

引越し業者のスタッフも人間でありチップ・心づけ(祝儀)・差入れは喜ばれる

結論から言ってしまえば、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡されると、引越し業者のスタッフとしては、悪い気はしません。むしろ、やる気が出ます。

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは、特に渡さなければならないものではありません。

しかし、引越し業者のスタッフも人間ですので、チップ・心づけ(祝儀)・差入れをいただくことで、明らかにやる気が出ます。

スタッフとしては、朝から不機嫌だったチームリーダーの機嫌が良くなって、非常に助かる場合もあります。

また、こっそりスタッフが有料のサービスを無料でやってくれることもあります(ある意味「買収」ですが、政治家や公務員が相手ではありませんので、違法ではありません)。

このため、懐に余裕がある場合は、少なくても結構ですから、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すべきです。

特に夏の引越しには冷たい飲み物の差入れが効く

懐に余裕がない場合は、飲み物を用意してもいいでしょう。

特に、夏の引越しの場合、休憩時間に冷たい飲み物の差入れがあると、非常によく「効き」ます。

引越し業者のスタッフとしては、現金のチップ・心づけ(祝儀)が一番うれしいのですが、夏の冷たい飲み物がコストパフォーマンスが高いです。

夏の暑いときに、休憩中に100~150円を渡されるよりも、同じ金額で冷えた飲み物を渡されたほうが、なんとなく得した気分になります。

ですから、夏の引越しの際に、近所にコンビニや自動販売機がある場合は、ぜひ冷たい飲み物を差し入れしましょう。

管理人としては、近所にコンビニや自動販売機がない場合でも、車で買い出しに行ったり、あらかじめ保冷バッグに保冷剤を詰めてでも、冷たい飲み物を用意しておく価値はあると思います。

冷たい飲み物は引越し業者のスタッフの熱中症対策にもなる

また、より実利的な点では、引越し業者のスタッフの熱中症の予防にもなります。

引越し業者のスタッフの中には、節約のために、飲み物を買わなかったり、食事すらも取らない者もいます。

そういったことは個人の自由ではありますが、結果として、熱中症になって倒れられでもしたら、引越し作業に大きな支障がでます。

そうした節約志向のスタッフでなくても、夏の引越しでは、慣れていないスタッフは、すぐにバテてしまいます。

ですから、熱中症予防のためにも、夏の引越しでは、スポーツドリンクなどの冷たい飲み物を差入れしましょう。

あくまで現場で働く引越し業者のスタッフの感覚を優先するべき

なお、「プロであればチップ・心づけ(祝儀)・差入れがなくても最善のサービスをするべきだ」、「チップ・心づけ(祝儀)・差入れの有無で態度を変えるべきではない」などという意見もあります。

確かにそのとおりではあるのですが、それはあくまで理想論で、引越し業者のスタッフの実態を反映した現実的な意見とはいえません。

上手に引越し業者を利用するのであれば、やはり若干のチップ・心づけ(祝儀)・差入れを用意するべきです。

なお、引越し業者としてチップ・心づけ(祝儀)・差入れを断っている場合もあります(大手の引越し業者は表向きはたいてい断っています)。

ただ、これも引越しの現場となれば話は別で、スタッフは、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡されると、普通に受け取ってくれます。

ごくまれに、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを断る正社員もいることはいますが、せいぜい、1回断るくらいです。

「そう言わずに」と再度渡そうとすると、あっさり受け取ってくれます。

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは引越しの作業開始前に渡す

タイミングは作業開始前か積込完了後

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは、なるべく、その日の引越し作業開始前に渡してください。

チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すタイミングは、大きく分けて引越しの作業開始前と作業完了後のふたつありますが、作業開始前に渡すのが最も効果的です。

というのも、作業開始前にチップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すと、作業開始直後から、引越し業者のスタッフは、やる気を出して仕事をしてくれます。

また、1日で引越しを終わらせる場合は、引越し元(旧居・積地)(旧居)で搬出作業が終り、トラックへの荷物の積込みが完了した後で渡しても構いません。

この場合は、引越し業者は、引越し先(新居・卸地)(新居)での搬入作業でもやる気を出してくれます。

なお、引越しの作業がすべて終わった後で渡しても構いませんが、少なくとも作業にはいい影響はありません。

もちろん、お客さまのお気持ち次第では、作業開始前と作業終了後の両方に渡してもかまいません。

「人参」をぶら下げてやる気を引き出す裏技も

まず、引越し業者のスタッフの使い方を心得ているお客さまの中には、引越し作業開始前にチップ・心づけ(祝儀)・差入れ渡します。

そのうえで、働きぶりによっては、引越し作業終了後にも渡すことをチラつかせる方もいらっしゃいます。

一種の成果報酬というか、鼻ヅラに人参をぶら下げるようなものですが、引越し業者のスタッフも現金なもので、それだけでも作業に身が入ります。

なお、管理人の個人的な経験では、このようなお客さまは、作業終了に必ずチップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡してくれました。

おそらく、ほとんどのお客さまは、最初からチップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すことを決めているのでしょう。

そして、その効果を最大限に高めるために、「条件付き」であるかのように装っていたのでしょう。

どうせチップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡すのであれば、このような「粋」な渡し方をしてみてはいかがでしょうか。

チップ・心づけ(祝儀)・差入れの金額は1,000円~

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは封筒・ポチ袋に詰めるか懐紙・ティッシュで包む

チップ・心づけ(祝儀)・差入れの金額ですが、特に決まっているわけではありませんので、いくらでもかまいません。

昼食の足しにすることや、引越し業者のスタッフからの感謝という意味での心理的な効果を考えると、1,000円程度でいいと思います。

もちろん、お気持ち次第では、それ以上の金額でもかまいません。

なお、マナーの問題ではありますが、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを何にも包まずに現金で渡すことはマナー違反とされています。

一般的には、ぽち袋や小さな封筒などに包んで渡します。

また、そのような準備がない場合は、懐紙や、少なくともティッシュに包んで渡すようにしてください。

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは必ず引越し業者のスタッフ1人ひとりに渡す

悪質なチームリーダーにチップ・心づけ(祝儀)・差入れを独り占めさせない

チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡す場合は、必ず1人ひとりに手渡しで渡してください。

というのも、引越し業者のチームリーダーにまとめて渡すと、一部の悪質なチームリーダーが独り占めしてしまうことがあります。

業界用語かどうかは知りませんが、このような行為を「ガメる」といいます。

当然ながら、このようなチームリーダーは人望がまったくなく、スタッフに嫌われます。

人間の心理は不思議なもので、もらえるはずのチップ・心づけ(祝儀)・差入れをもらえないとなると、最初からもらえないないときよりもテンションが下がります。

こうなると、作業開始直後から、チームワークが乱れる原因となります。

しかも、ただでさえ人望がないチームリーダーの元での作業ですから、かえって事故の可能性を高めてしまいます。

より悪質なパターンとしては、1人ひとりに渡したはずのチップ・心づけ(祝儀)・差入れを、チームリーダーが回収する、ということもあります。

こればかりは、お客さまがどうにかできるものではありません。

「渡さないほうがマシ」とならないように1人ひとりに渡す

このような事情は信じられないかもしれませんが、実際によくある話です(管理人も経験が浅い頃にはよくやられました)。

悪質なチームリーダーにチップ・心づけ(祝儀)・差入れを独り占めされると、想像以上に他のスタッフのモチベーションが下がります。

せっかく良かれと思ってチップ・心づけ(祝儀)・差入れを用意したのにもかかわらず、何も渡さなかったほうがマシ、という状況にもなりかねません。

このため、チップ・心づけ(祝儀)・差入れの渡し方には十分に注意して、引越し業者のスタッフに1人ひとりに渡すようにしてください。

まとめ

チップ・心づけ(祝儀)・差入れは、引越し業者のスタッフにとっては、最大の心の癒やしになります。

肉体的にも精神的にも非常に厳しい引越しの現場では、よほど経験を積み、会社の先輩に実力を認められて打ち解けるようになっていない限り、辛いことしかありません。

このような状況のなかで、お客さまから渡される望外のチップ・心づけ(祝儀)・差入れは、何物にも代えがたい喜びとなります。

引越しの作業を終えた帰り道に、ポチ袋にいくら入っているか想像しながら開ける瞬間の気分の高揚、思ったよりも金額が多かったときの溢れる笑顔、意外に金額が少なかったときのほろ苦い気分。

どんなに金額が少なくても、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを渡されると、引越し業者のスタッフは悪い気はしません。

そして、そのチップ・心づけ(祝儀)・差入れをまとめて受け取ったチームリーダーから分配されなかったり、まして後で回収されたりした日には、二度とそのチームリーダーとは仕事をしたくなくなります。

ひとことでチップ・心づけ(祝儀)・差入れといっても、このような事情があります。

ですから、金額は少なくても構いませんので、面倒でも必ず1人ひとりに手渡しで、チップ・心づけ(祝儀)・差入れを引越し業者のスタッフに渡してあげてください。