「今度引越しするんだけども、ウチにはソファーがあるのよねぇ…。結構大きいけど、引越し先で運び込めるのかしら?」と心配になってませんか?

こんにちは。意外とソファーを窓釣りで吊り上げ・吊り下げをした経験が少ない、元引越し業者スタッフの管理人です。

ソファーは、タンスや冷蔵庫などと違って、立方体にはなっておらず、形が特殊で、非常に扱いにくい家具です。

形が特殊ということは、梱包しづらいということでもあり、キズがつきやすいため、意外に事故が発生しやすい家具でもあります。

また、サイズにもよりますが、エレベーター、玄関、廊下、室内階段などを通過できず、建物に入らないこともあります。

こうなると、窓から吊り上げて運び込むことになります。

このように、ソファーは、家具の引越しの中でも、最も取扱いが難しい家具のひとつです。逆にいえば、引越し業者の腕の見せどころでもあります。

特に、足つきの大型のソファーが荷物にある場合は、引越し業者にすべてまかせたほうがいいです。

スポンサードリンク

ソファーはあらかじめ拭き掃除をしてキズ・汚れを確認しておく

拭き掃除をする主婦

ソファーには意外と細かいキズ・汚れがつく

ソファーは、あらかじめ雑巾で拭き掃除をして、表面のキズや汚れを確認しておいてください。

特に、革張りやビニール製のソファーは、意外に引越しの作業でキズや汚れがつきやすいものです(後ほど詳しく説明します)。

引越し業者のスタッフによる事故でソファーにキズや汚れがついた場合、引越し業者からは補償をしてもらえます。

ただ、これは、あくまで、「引越しの作業でできたキズ・汚れ」であることを照明できなけれなばりません。

そこで重要となるのが、写真撮影です。

ソファーのキズ・汚れの有無を含めて撮影しておく

「引越しの作業でキズ・汚れ」がついたかどうかは、引越し前の写真と引越し後の現物のソファーを比べればわかります。

逆に、写真などの客観的な証拠がなければ、キズ・汚れが引越し作業でついたものかどうか、引越し業者と水掛け論になります。

ですから、引越し業者とスムーズに補償交渉を進めるためには、写真撮影が重要となります。

この際、使い捨てのカメラや、インスタントカメラなどの、フィルム式のカメラで写真を撮っておいてください。

デジカメや携帯電話で撮影した写真は、加工ができてしまうため、証拠とはなりません。

参照:これで引越し業者との補償交渉もバッチリ!引越しの事故の対処7つポイント

ソファーは分解はしなくていい

分解禁止

一般家庭用のソファーは分解してはいけない

ソファーの掃除と写真撮影がすんだら、後はそのまま引越し当日を迎えてください。

ソファーは、分解はしなくてもいいです。というよりも、一般家庭用のソファーは、専門家でないと分解はできません。

管理人は、分解・組立てが必要くらい大型のサイズのもので、お客さまが分解・組立てできるソファーを見たことがありません。

仮に分解できたとしても、せいぜい、足を外す程度ですが、これも必要に応じて引越し業者のスタッフが、引越し当日に外します。

また、わざわざソファーを分解しなくても、引越し業者は運んでくれます。

重いソファーをひっくり返して足を外して分解しようとすると、怪我をする可能性もありますので、そのままにしてください。

ソファーのクッションは外して梱包しておく

2人~4人がけの大型のソファーの場合、クッションが外せることがあります。

このような場合は、あらかじめクッションを外して、梱包してください。

たいていのソファーのクッションは、大型のダンボールに入ります。

ダンボールに入らない場合は、布団袋やハンガーケース・ハンガーボックスに入れてもいいでしょう。

クッションの表面が革製の場合は、キズがつかないように、なるべく頑丈なハンガーケースに入れて梱包してください。

運搬時はソファーの脚の接触に注意

脚つきのソファー

大きなソファーは廊下の幅ギリギリの場合もある

ソファーの運搬のときは、廊下や階段の壁への接触事故が起こりがちです。

特に、3人~4人がけの大型のソファーは、かなり幅が広いため、廊下や階段を通るときは、ギリギリまで壁に寄せて運ばなければなりません。

また、ソファーは、他の大型の家具のように、直方体ではなく、非常に特殊な形をしています。このため、いろいろと持ち替えて運びます。

このように、大型のソファーは、狭い廊下や階段の途中で、いろいろと持ち替えて運ぶため、壁への接触事故が起こりがちな荷物です。

ソファーに脚がついていたら要注意

特に、脚がついている大型のソファーは、脚の部分が壁に当たることがあります。

通常は、ソファーに脚がついていたら、引越し業者のスタッフは、事故の防止のため、脚を外して運びます。

ただ、いちいちソファーの脚を外して、別々に梱包して運ぶのは面倒ですし時間もかかります。このため、中には脚を外さずに運ぶ引越し業者もあります。

また、単に横着してソファーの脚を外さないこともあります。

このため、ソファーの脚を外さずに引越し業者が運んだ場合は、壁への接触事故に十分に気をつけてください。

ソファーの表面のキズ・ほころびに注意

濡れた手の接触禁止

ソファーは梱包が難しい

ソファーは、形が特殊なため、他の家具や冷蔵庫にするような厳重な梱包が難しく、薄い梱包になりがちです。

にもかかわらず、ソファーの表面の材質は柔らかいため、表面にキズやほころびが付きやすいです。

また、ソファーにはクッション性がありますので、トラックの荷台で、他の家具を押さえるために使われることがあります。

単に押さえるためであればいいのですが、引越し業者のドライバーが、荷崩れを防ぐために、強く押し当てることがあります。

このため、場合によっては、ソファーにキズやほころびがつくことがあります。

革製・布製のソファーは汚れ・シミにも注意

革製・布製のソファーの場合は、キズ・ほころびのほかに、汚れ・シミにも注意てください。

雨の日や暑い日は、雨や汗のソファーに付着してしまって、シミになることがあります。

特に革製のソファーの場合は、シミを落とすだけでも専門の業者に高いお金を払わなければならなくなります。

このため、雨の日や暑い日の引越しには、特に注意してください。

大型のソファーは建物(特にマンション)には入らないことも

マンションの玄関

特にマンションではソファーは「詰まる」

3人~4人がけの大型のソファーは、実は一般家庭の荷物の中では、最も建物に入りにくい荷物のひとつです。

管理人の個人的な経験でも、引越しの荷物の中では、特に建物に入りにくい荷物と思われます。

というのも、ソファーは、横に運んでも立てて運んでも、高さ・幅が大きいため、玄関やドアの入り口の部分で、曲がらないことがあります。

特に、マンションに搬入する場合、大型のソファーは、マンションの設計によっては、通らないことがあります。

具体的には、エレベーター、玄関、廊下、ドアの入り口などで「詰まる」ことがあります。

また、一戸建ての場合は、玄関で詰まることはありませんが、階段の上り口・下り口や部屋の入り口で曲がらないことがあります。

大型のソファーを建物に入れるには技術と経験が必要

ただ、実際は、かなりの工夫が必要とはいえ、ほとんどの場合は、どうにか建物に入れることができます。

もっとも、これも引越し業者のスタッフに技術と経験が必要となります。

このため、経験が浅いスタッフしかいない場合、運ぶ技術がないために建物に入らない、ということがよくあります。

管理人も、新品のソファーを宅配しているスタッフが、マンションの入り口で呆然としている光景を何度も目撃したことがあります。

こういう状況だと、たいていは、斜めの状態、つまり「くの字」の状態にすると、入るものです。

玄関から入らない場合は窓から入れる

どう工夫してもソファーが玄関から入らないときは、窓から搬入することになります。

この際、マンションの外の廊下から搬入する場合は、窓を開けて搬入します。

ところが、マンションの通路側の窓は、防犯のために鉄柵がついています。これを外す作業は、非常に面倒で時間がかかります。

場合によっては、引越し業者から別料金を請求される可能性もあります。

ソファーはマンションの外側の窓や一戸建ての2階には吊り上げて入れる

ソファーを2階以上の部屋の窓から入れる場合は窓吊りで吊り上げる

マンションの廊下側ではなく、外側の部屋の窓から入れる場合は、1階以外の階層では、窓吊り作業で吊り上げることになります。

この場合は、2階~3階程度の低層階でなければ、吊り上げることはできません。

また、一戸建てで2階まで運ぶ場合は、同じく、窓吊り作業で吊り上げます。

一戸建ての2階の場合であっても、築年数が古く、窓が狭い部屋の場合は、吊り上げることができない場合もあります。

突発的な吊り上げ作業でも普通に対応できる。

ソファーは、ものにもよりますが、一般的には、冷蔵庫や和ダンスほど重くはありません。

ですから、高所作業車やクレーンなどなくても、ロープ1本で吊り上げる(いわゆる「手吊り」)ことができます。

いざ、引越し先(新居・卸地)の現場で玄関から入らない、という突発的な事態になっても、あまり問題ありません。

通常、引越し業者のトラックに常備しているローブだけで、吊り上げることができます。

ちなみに、管理人の元勤務先では、特に追加料金なしで、普通に吊り上げていました。

落下事故・ヘコみに注意―引越し先(新居・卸地)での吊り上げ・窓吊り作業の注意点

【Q&A式】まとめ

いかがでしたか?最後にもう一度、引越しでのソファーの準備と注意点について確認しておきましょう。

引越しのときにソファーの準備はどうしたらいいの? 拭き掃除をして、キズや汚れのチェックをしてください。

また、万が一、引越し業者の作業によって事故があった場合に備えて、フィルム式のカメラ(使い捨てのカメラやインスタントカメラ)で写真を撮っておいてください。

どうして準備のときに写真を撮るんですか? 引越しの後で、ソファーにキズや汚れがあった場合に、それが引越し業者の作業によるものだと証明するためです。
フィルム式カメラじゃなく、スマホやデジカメでの撮影だとダメ? スマホやデジカメの撮影だと、加工(悪くいえば「捏造」)してキズや汚れを消せますので、「引越し前にはキズ・汚れがなかった」証拠にはなりません。
ソファーは分解しなくていいの? ソファーは分解しなくれもかまいません。というよりも、分解してはいけません。
ソファーのクッションはどうしたらいいの? ソファーのクッションをはずせる場合は、はずして梱包してください。ふつうは、大型のダンボールか、ハンガーケース・ハンガーボックスに入れて梱包します。
引越し業者のスタッフがソファーを運んでいるときに注意することは? 特に脚つきの大型ソファーにありがちですが、廊下や階段でギリギリの幅をとおすため、脚が壁に接触して、キズやヘコみができてしまう事故があります。
ソファーにキズや汚れがつくのはどういう場合? ソファーは形が特殊なため、梱包が難しく、そのうえ表面が柔らかいため、キズや綻びができやすいです。

特に、トラックの荷台で他の荷物に押し付けると、キズがついてしまうことがあります。

また、革製や布製のソファーは、雨や汗でシミや汚れがついてしまうことがあります。

ソファーが建物が入らないのはどういう場合? マンションのエレベーター、玄関、廊下、ドアの入り口や、一戸建ての階段の上り口・下り口、ドアの入り口などがとおらない場合があります。
ソファーが建物に入らない場合はどうするの? 基本的には窓から入れます。2階以上の階層のマンションや、一戸建ての2階に入れる場合は、窓吊り作業で吊り上げます。

管理人も、かなりの数のソファーを運んだ経験がありますが、よくよく考えてみると、建物に入らなかったという経験が、数えるほどしかありません。

また、窓吊り作業になっても、人力で吊り上げられなかった経験がありません。

おそらく、最近の建築基準法に適合した建物であれば、いくら特殊な形をしているとはいえ、一般家庭用のソファーが入らないことは、まずないと思います。

もちろん、荷物に大型のソファーがある場合は、必ず引越し業者には訪問見積もりをしてもらって、営業員に現物を確認してもらうべきです。

なお、本文でも触れましたとおり、ソファーを上手に運ぶには、引越し業者のスタッフの経験と技術が必要です。

ある意味では、最も引越し業者のスタッフの経験と技術の差が出る荷物であるといえます。

この点、年間で多くの引越しを取扱っている大手引越し業者のスタッフであれば、大型のソファーの引越しも安心してまかせられます。

ですから、大型のソファーをお持ちのお客さまは、ぜひ大手引越し業者の利用を検討してみてください。

もちろん、無料一括見積もりサービスを利用して、少しでも安い料金・費用で引越しをしてください。