「ウチには大きなベッドがあるんだけど、これって自分で分解するの?あんな大きなベッドの分解なんて、したことがないんだけど…」と不安になっていませんか?

こんにちは。まだチームリーダーになる前に、嫌というほどベッドの分解・組立てをさせられた、元引越し業者スタッフの管理人です。

一般家庭向けのベッドとしては、組立て式のベッドと、折りたたみ式のベッドがあります。

組立て式のベッドは、必ず分解して運びます。そのまま運ぶことは、絶対にできません。

ちなみに、分解と組立ては、引越し業者がしてくれます。

なお、一般家庭向けに市販されている、分解できる組立て式のベッドは、建物に「入らない」ということは、ほぼあり得ません。

折りたたみ式のベッドは、折りたたんで運びます。

なお、ベッドは、意外に事故が発生しやすい家具でもあります。

このため、事故が発生しても補償が受けられるように、しっかりと対策をしておくことが重要です。

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引越しでのベッドの準備の3つのポイント―引出しの中身と布団は梱包する

布団

【準備1】引出しの中身はダンボールに入れて梱包する

ベッドは、引越し業者が分解して運びます。

ですから、下に引出しがついていたり、収納スペースがある場合は、引越しの前に、中身はすべて取出して、ダンボールに梱包してください。

ベッドの収納スペースや、引出しに入っているのは、通常は衣類やシーツ・タオルなどの布製品だと思います。

このような布製品は、中型~大型のダンボールに入れて梱包してください。

参照:洋服などの梱包に使う―中型のダンボールの引越しでの使い方と注意点

参照:重い荷物は入れてはいけない―大型のダンボールの引越しでの使い方と注意点

【補足】引越し業者によってはベッドの引出しは中身入りで運んでくれる

なお、一般的には、引越し業者は、ベッドの引出しを中身入りで運びません。

ただ、中身がシーツ、タオル、洋服などの布製品だけの場合は、引越し業者のスタッフが中身入りでも運んでくれることもあります。

ですから、中身入りで運んでもらいたい場合は、見積もりの際に営業員に確認してみてください。

ただし、もし引出しを中身入りで運んでもらえる場合であっても、女性用の下着については、ご自分でダンボールに梱包してください。

女性用の下着を引出しの中に入れて運んでもらった場合、盗まれる可能性があります。

また、ダンボールに梱包した場合も、「下着」とは書かないようにしてください。

参照:対策まで徹底解説!引越しで起こる6つの犯罪(窃盗・横領・ストーカー・つきまとい・盗聴・住居侵入)

参照:引越しの時間が劇的に減る!?―ダンボールに書く4つの必須事項と書き方

【準備2】ベッドの枕元の引出しの貴重品はお客さま自身で運ぶ

なお、枕元に引出しがあるタイプのベッドでは、引出しの中に貴重品が入っていることもあると思います。

貴重品は、引越し業者は、運送を拒否することができます(標準引越運送約款第4条第2項第1号)。

第4条(引受拒絶)
(第1項省略)
2 荷物が次に掲げるものであるときは、当該荷物に限り引越運送の引受けを拒絶することがあります。
(1)現金、有価証券、宝石貴金属、預金通帳、キャシュカード、印鑑等荷送人において携帯することのできる貴重品
(2)火薬類その他の危険品、不潔な物品等他の荷物に損害を及ぼす恐れのあるもの
(3)動植物、ピアノ、美術品、骨董品等運送に当たって特殊な管理を要するため、他の荷物と同時に運送することに適さないもの
(4)申込者が第8条第1項の規定によるその種類及び性質の申告をせず、又は同条第2項の規定による点検の同意を与えないもの
出典:国土交通省「標準引越運送約款」

通常は、引越し業者は、貴重品を運んではくれません。

こういった貴重品は、ダンボールに梱包せずに、ご自分で運んでください。

参照:引越しで貴重品を自分で運ばないとどうなる?―紛失しても補償対象外になる

【準備3】布団を布団袋に入れてベッドマットはそのまま

引出しの中身をダンボールに梱包したら、引越し当日に、布団や毛布を布団袋に梱包して、準備は終わりです。

引越し当日は、ベッド本体とベッドマットだけの状態にしてください。

そこから先の作業(ベッドの分解・解体・運搬・組立て)は、引越し業者が全部やってくれます。

これは、プラン・パックのサービスを利用したとしても同じです。

参照:引越しでの布団の梱包・荷造りのしかた―割れ物だけは入れない

引越しではベッドの分解・組立は引越し業者にまかせる

工具を持った引越し業者女性スタッフ

ベッドは必ず分解して引越しする

引越し業者は、分解できる組立て式のベッドは、「必ず」分解して運びます。分解せずに運ぼうとすると、まず部屋や玄関から出せません。

そもそも引越し業者のスタッフには、「ベッドを分解せずにそのまま運ぶ」という発想そのものがありません。

というのも、ネジで部品が固定されている組立て式のベッドは、そのまま運ぶと、ネジで連結している部分に大きな負荷がかかります。

最悪の場合、ネジ穴ごと壊れてしまって、ベッドが使えなくなってしまいます。

ですから、組立て式のベッドは、「必ず」分解して運びます。

ベッドの分解・組立ては引越し業者のスタッフにまかせる

組立式のベッドの分解そのものは、さほど難しい作業ではありません。

ただ、いろいろと動かしたりベッドマットを外したりと、意外に体力と時間を使います。

また、ベッドは構造がとてもシンプルなので、組立ても難しい作業ではありません。

とはいえ、組立て作業に慣れていないと、ネジを間違えたり、しっかりと組み上がらずに、ちょっと乗っただけでギシギシ音がするようになってしまいます。

さらに、上手に分解しないと、床や部品にキズがつきます。

ですから、分解・組立は、引越し業者にまかせください。

「ベッドが入らない」ことはあり得ない

一般家庭向けの組立て式のベッドは、どんなに大きなサイズであっても、分解してしまえば、建物に運び込むことができます。

ですから、引越しで、一般家庭向けの組立て式のベッドが建物に入らない、ということは、あり得ない話です。

管理人の経験でも、ベッドが建物に入らない、という経験はありませんし、話としても聞いたことがありません。

ましてや、クレーン車を手配してまで、ベッドを建物に入れるなど、聞いたことがありません。

そもそも、「建物に入らないベッド」が市販されているんでしょうか?

マンションではベッドマットが玄関から入らないことも

ただし、ごくまれにですが、ベッドマットがマンションの玄関から入らないことはあります。

具体的には、セミダブル、ダブル、クイーンサイズ、キングサイズのベッドマットのなかでも、1枚ものベッドマットです。

このくらいのサイズになると、マンションの廊下(特に内廊下)が狭いと、玄関で曲がりきれずに、とおらないことがあります。

この場合は、ベッドマットを窓吊り作業で吊り上げて運び込みます。

ベッドマットは、形がシンプルで、そこまで重くはないので、ロープだけで吊り上げることができます。

高所作業車やクレーン車は、必要ありません。

ベッドの引越しでは床・壁やベッドの部品のキズに注意

プラスマイナスのドライバー

フローリングの床のキズに注意

組立式のベッドは、連結部分が金属でできています。ベッドを解しているときは、どうしても金属部分を床に置かなければなりません。

このときに、ベッドの部品を乱暴においてしまうと、床にキズがついてしまうこともあります。

このため、フローリングの部屋でベッド分解・組立をする場合は、床を養生してもらってください。

まともな引越し業者であれば、何もいわなくても、(引越し業者の)毛布や床を養生する専用のマットの上にベッドの部品を置くように配慮します。

ただ、経験が浅いスタッフが分解・組立てを担当すると、そもそも床の養生が必要なことを知らなかったり、床の養生をわすることがあります。

ですから、床を養生せずにベッドを分解・組立てをしようとしたら、ひとこと声をかけて、床を養生してもらってください。

長いベッドの部品が壁に当ってキズがつくことも

ベッドの部品(特に横の部品)は、引越しの荷物のなかでも、特に長い荷物です。

このような荷物は、端から端まで目を配りながら運ばないと、壁や床に当たってしまいます。

しかも、ベッドの部品の先端の連結部分は金属でてきているため、壁が養生されていても、ちょっとした接触で壁にキズがついてしまいます。

こうした事情があるため、引越し業者は、ベッドの部品の金属の部分は、特に厳重に梱包します。

ただ、すべての引越し業者がそのような対処をしているわけではありせん。

ですから、引越し業者のスタッフがベッドの金属部分をむき出しで運んでいる場合は、特に壁のキズに注意してください。

ベッドの部品は梱包しにくいためキズがつきやすい

ベッドの部品は、細長かったり、薄い板状だったりと、他の家具とは違って、形が特殊であるため、非常に梱包しにくいものです。

通常は、引越し業者の毛布で包んで梱包しますが、養生テープでよほどガッチリと固定しないと、すぐに梱包が取れてしまいます。

このため、面倒くさがった引越し業者のスタッフが丁寧な梱包をせずに、薄い梱包や、下手したら梱包せずに運んでしまうことがあります。

ですから、すべての部分の表面のキズに注意してください。

ただし、ベッドはもともとキズがつきやすい家具ですから、引越し業者との補償交渉は難航する可能性があります。

参照:これで引越し業者との補償交渉もバッチリ!引越しの事故の対処7つポイント

引越し業者にベッドマットは梱包してくれるか確認する

疑問を持つ主婦

通常はベッドマットは使い捨ての資材で梱包する

ベッドマットは、引越し業者が当日に専用のカバーで梱包して運びます。

このカバーですが、寝具であるベッドマットを梱包する資材ですから、使い捨ての場合があります。

ただし、これについては、引越し業者によっては、経費削減のために使い捨てでないカバーを使っていることもあります。

一度、他人の寝具を梱包したベッドマットカバーを使って欲しくない場合は、あらかじめその旨を引越し業者の営業員に伝えておいてください。

引越し業者によってはベッドマットを「そのまま」運ぶ

なお、引越し業者によっては、ベッドマットを梱包せずに、そのままの状態で運ぶこともあります。

特に、料金が安い中小企業の引越し業者にありがちです(大手の引越し業者は梱包してくれます)。

しかし、ベッドマットは寝具ですので、汚れが気になることもあると思います。

このため、気になる場合は、見積もりの際に、引越し業者の営業員にベッドのマットを梱包してくれるのかどうかを確認しておいてください。

折りたたみ式のベッドは破損しやすい

上下反転

折りたたみ式ベッドは布団を梱包したらそのままにしておく

折りたたみ式のベッドについても、引越し業者が折りたたんで運んでくれますので、そのままにしておいてください(もちろん、布団は梱包してください)。

折りたたみ式のベッドは、引越し業者ですら、分解して運びません。

折りたたみ式のベッドをお客さまが間違って分解してしまうと、組立てができなくなる場合があります。

なお、引越しの準備の都合で、どうしてもベッドを折りたたむ場合は、指を挟んだりして怪我をしないようにしてください。

折りたたみ式ベッドは破損しやすい

折りたたみ式のベッドは、非常に破損しやすい家具です。

折りたたみ式のベッドは、形が複雑で、本来は、トラックによる運搬には向いていません。

また、引越し業者の資材では、折りたたみ式を工場から出荷するときのような梱包まではできません。

このため、引越し業者のドライバーが上手にトラックに積み込まないと、トラックで運んでいる際に、事故が発生することがあります。

折りたたみ式ベッドはキャスターの部分の破損に注意

特に折りたたみ式ベッドで事故が起こりやすいのが、キャスターの破損です。

本来であれば、折りたたみの式のベッドは、たたんだ状態で、キャスターを上に向けて、つまり逆さまに積み込まなければなりません。

こうしないと、キャスター部分に負担がかかり、キャスターが折れたり、形が歪んだりする事故が発生します。

ところが、経験の浅い引越し業者のトラックのドライバーは、このようなことを知らずに、そのままトラックに積んでしまうことがあります。

ですから、折りたたみ式のベッドが引越し先(新居・卸地)に運び込まれたら、キャスターが破損していないかどうか、よく確認してください。

【Q&A式】まとめ

いかがでしたか?最後にもう一度、引越しでのベッドの準備と注意点について確認しておきましょう。

引越しでのベッドの準備は何をすればいいの? 次の3つの準備をしてください。

  1. 引出しや収納スペースの中身をダンボールに梱包する。
  2. 枕元の引出しの貴重品はご自分で運ぶ(引越し業者は貴重品を運んでくれません)。
  3. 布団袋に布団や毛布などを詰める。
引越し業者は引出しの中身をそのままで運んでくれないの? 中身がシーツや洋服などの布製品だけであれば、引越し業者によっては運んでくれます。ですから、訪問見積もりのときに、営業員に確認しましょう。

ただし、女性の下着だけは、盗まれる可能性があるため、必ずダンボールに梱包してください。また、同じく盗まれないように、ダンボールには「下着」と書かないようにしてください。

組立て式のベッドはそのまま運ばないの? 一般家庭向けの市販されている組立て式のベッドは、引越し業者は「必ず」分解・解体して運びます。

まともな引越し業者であれば、そのまま運ぶことは、絶対にありません。そのまま運ぶと、ネジで連結されている部分に負荷がかかって、壊れてしまいます。

組立て式のベッドの分解(解体)・組立ては自分でするの?それとも引越し業者がしてくれるの? よほど特殊なベッドでもない限り、組立て式のベッドは、引越し業者のスタッフが分解(解体)してくれます。ですから、お客さまが解体しなくてもいいです。
ベッドが入らない場合はどうするの? 一般家庭向けの市販されている組立て式のベッドであれば、どのようなサイズであれ、分解(解体)してしまえば、「入らない」ということは、ほぼあり得ません。

ごくまれに、セミダブル、ダブル、クイーンサイズ、キングサイズのベッドマットのなかでも、1枚ものベッドマットが玄関から入らないことがあります。

この場合は、ロープを使った窓吊り作業でベッドマットを吊り上げます。

引越し業者がベッドを分解(解体)・組立てしているときに気をつけることは? フローリングの床のキズに気をつけてください。

ベッドの部品は連結部分が金属でできているため、乱暴に床に置くと、フローリングの床にキズがついてしまうことがあります。

ですから、ベッドを分解(解体)している床は、必ず毛布やマットで養生してもらってください。

引越し業者がベッドの部品を運んでいるときに気をつけることは? 部品をしっかり梱包しているかどうかを注意してください。

特に、横の長い部品は、先端が金属でできているため、床や壁に接触すると、キズがついてしまいます。

引越し業者はベッドマットを梱包してくれるの? 大手引越し業者は、ベッドマットを専用のカバーで梱包してくれます。中小の引越し業者は、梱包せずにそのまま運ぶことがあります。
折りたたみ式のベッドの準備は何をしたらいいの? 布団を布団袋に入れて梱包してください。準備はそれだけです。
折りたたみ式のベッドは分解するの? 折りたたみ式のベッドは分解してはいけません。引越し業者が折りたたんで運んでくれますので、そのままにしておいてください。
引越し業者が折りたたみ式のベッドを運んでいるときに注意することは? 折りたたみ式のベッドのキャスターが壊れやすいので、引越し先(新居・卸地)に折りたたみ式ベッドが運び込まれたら、すぐにキャスターを確認するようにしましょう。

管理人は、さまざまなサイズのベッドや特殊なベッド(ウォーターベッド、介護用ベッドなど)の引越しをしてきましたが、「ベッドが入らない」という経験がありません。

また、他のスタッフや先輩、他の支店・営業所の話としても、まず聞いたことがありません。

ベッドマットだけは、かなり大きなサイズのものが、マンションの玄関から入らずに、窓吊り作業で吊り上げたことがあります。

ただ、それもほんの数回だけのことで、ほとんどのベッドマットは、ギリギリで寝室まで入ったものです。

この記事を書くに当って、「クレーン車」がどうとか、「解体せずに運びます」とか、いろいろと書かれているサイトを見ました。

正直言って、その記事を書いた人が、本当に引越しの現場を知っているのかどうか、非常に疑問を感じました。

プロの引越し業者のスタッフは、一般家庭向けの組立て式のベッドであれば、丁寧に解体(分解)して、引越し先(新居・卸地)まで届けてくれます。

クレーン車が必要なことなど、まずありません。

ベッドマットのサイズが大きくて、玄関から入らなかったとしても、引越し業者のスタッフは、簡単に窓から吊り上げて運んでくれます。

ですから、心配なさらずに、ベッドの分解(解体)・組立て、運搬は引越し業者のまかせてください。

もちろん、無料一括見積もりサービスを利用して、少しでも安くベッドの引越しをしてください。