引越し業者は、搬出作業と同様に、荷物を搬入するまえに、壁・床やマンションのエレベータ・入り口の養生作業をおこないます。
搬入作業での養生は、新居の養生ですので、搬出作業での養生以上に、重要な作業です。特に新築の建物の場合は、非常に重要な作業といえます。
このため、引越し元(旧居・積地)・旧居とは違って、「養生しない」ということは、あり得ないことです。下書き
事前に引越し業者のスタッフと壁・床のキズ・汚れを業者と確認
養生作業に入る前に、壁・床のキズを引越し業者と一緒に確認してください。
特に、新築の建物の場合はキズや汚れはないはずですが、実際にはよくキズや汚れがあります。
壁・床にキズがついた場合、どうしても「作業でキズがついた」のか、「元からあった」のか、という水掛け論になりがちです。
このような水掛け論を防ぐためにも、事前に確認してください。
なお、荷物の搬入の前に、壁・床・畳の状態を必ずカメラで撮影しておいてください。これは、後に事故が発生した場合に、重要な証拠となります。
特に、新築の建物の場合は、壁・床・畳の修繕費が高く、引越し業者との補償交渉が難航しますので、しっかりとした対策が必要となります。
なお、カメラは、必ずフィルム式(使い捨てでかまいません)を使ってください。
デジカメの場合は、加工が簡単なので、引越し業者との補償交渉が難航する可能性があります。
引越し業者のスタッフには靴下を交換してもらう
養生作業をおこなう前(というよりも建物に入る前)に、引越し業者のスタッフには、靴下を交換してもらってください。
というのも、旧居での作業で汚れたままの靴下や雨で濡れたままの靴下で作業をされると、床や畳が汚れることがあります。
特に畳は、汚れがついてしまうと、なかなか落とすことができません。
また、雨の日の場合は、ひどい汚れが畳についてしまうこともあります。
靴下は、大手の引越し業者であれば、スタッフ全員に新品を支給しています。このため、大手の引越し業者のスタッフは、建物に入る前に靴下を交換してくれます。
ただ、引越し業者の中には、そこまで配慮していないところがありますので、なるべく靴下は交換してもらってください。
新築・中古に限らず養生してもらう
養生は、新築であろうと中古であろうと、必ずしてもらってください。
引越し業者の中には、中古の建物の養生をあまりしっかりしないところもありますが、キズや汚れは新築であとうろ中古であろうと、関係ありません。
また、マンションのエレベータ・玄関などの共有スペースは、お客さま個人のものではなく、そこの住人全員のものですから、養生を徹底してもらってください。
以上のように、引越し先(新居・卸地)・新居での搬入作業では、「養生しない」ということはあり得ません。
また、特に新築の場合は、養生資材も新品のものを使ってもらってください(これは事前に営業員に伝えておいてください)。
中古の養生資材は、裏面(=壁や床に接する部分)が汚れていることがあります。
特に壁に接するダンボールの板やプラスチックの板が汚れていると、壁紙に汚れが移ることがあります。
養生テープを貼った箇所を見ておく
養生作業では、塗装がはげる事故がよく発生します。具体的には、養生資材を養生テープで貼りつけた建物の箇所の塗装がよくはげます。
特に、木や金属の上に塗装している箇所には、本来は養生テープを貼ってはいけない箇所です。
このような箇所に養生テープを貼っていないかどうかを確認しておいてください。
通常、養生テープは、照明のスイッチや電源カバーなど、プラスチック製の箇所に貼りつけます。
また、ドアノブなどの金属製の製品のうち、塗装がされていないものに貼りつけます。
このような箇所以外に養生テープを貼りつけている場合は、後で必ず確認しておいてください。