「引越し業者の人からいろんなダンボール渡されたけど、どれに何を詰めればいいのか、いまいちわからないんだけど?」と、迷ったこと、ありませんか?

こんにちは。年に何回かある「本が詰まった中型ダンボール」が、ライバルだと思っていた時期がある、元引越し業者スタッフの管理人です。

中型のダンボールは、比較的軽めの荷物や大きめの荷物を梱包するダンボールです。

基本的には「本・食器・CDやブルーレイなどのディスク」などの重い荷物以外は、中型のダンボールに梱包する。

このように考えておきましょう。

間違っても、管理人にライバル心を燃やさせるように、中型のダンボールに本をみっちり詰めてはいけません(笑)

中型のダンボールに荷物を梱包する際には、底抜け、詰めすぎ、隙間などに注意してください。

特に、大きな割れ物や複雑な形をした割れ物を梱包する際は、隙間ができてしまいがちです。

隙間には新聞紙や食器梱包用の紙(クレープ紙・クレープペーパー)などを詰めて、必ず隙間を埋めるようにしてください。

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中型のダンボールは洋服・下着・鍋・調理器具など比較的軽い荷物の引越し・梱包に使用する

蓋の開いたダンボールとガムテープ

布製品を梱包する

中型のダンボールには、比較的軽い荷物を詰めます。

代表的な例は、洋服・下着などの布製品です。

具体的には、以下のものを梱包します。

  • 洋服(和服・着物は梱包しません)
  • 下着・アンダーウェア・パンツ・ブラジャー
  • Tシャツ
  • ズボン・ジーンズ
  • 靴下
  • タオル
  • シーツ(布団袋でもよい)
  • タオルケット(布団袋でもよい)
  • 毛布・ブランケット(布団袋でもよい)
  • その他整理ダンス・チェストに収納する布製品
  • 小型クッション

イメージとしては、整理ダンス・チェストの中身をそっくり移して空にする感じです。

小型の食器以外の台所用品を梱包する

また、大型食器・鍋・調理器具・その他の雑貨など、小型のダンボールに入らないような大きめの台所用品を梱包します。

具体的には、以下のものを梱包します(小型のダンボールに入りきれないものに限ります)。

  • 大皿・大鉢
  • 鍋・土鍋・ホーロー鍋・圧力鍋
  • フライパン・中華鍋
  • ボウル・ザル

また、小型のダンボールに入るような小さな台所用品であっても、割れ物でなければ、軽いものが多いです。

これらも、まとめて中型のダンボールに梱包します。

具体的には、以下のものをまとめて梱包します。

  • 包丁(必ず刃の部分を牛乳パックや新聞紙で巻いて梱包する)
  • まな板
  • 泡立て器
  • アイスピック
  • ポテトマッシャー
  • ピーラー
  • 計量カップ
  • 計量スプーン
  • キッチンスケール
  • お玉
  • フライ返し
  • 麺棒
  • 漏斗
  • 箸・菜箸・割り箸
  • フォーク・スプーン
  • レンゲ

小型の家電製品も梱包する

場合によっては、小型の家電製品を梱包することもあります。こちらも、小型のダンボールに入りきれないものに限ります。

ただし、ほとんどの引越し業者では、引越し当日に家電製品の梱包をしてくれます。

念のためお客さまご自身で家電製品を梱包する必要があるかどうかは、引越し業者の営業員に確認してください。

お客さまご自身で家電製品を梱包する場合は、中型ダンボールには、以下のものを梱包します。

  • テレビ(必ずしっかり隙間を埋めてください)
  • パソコン
  • オーディオ機器
  • 固定電話機・FAX
  • 布団乾燥機
  • アイロン
  • ミシン
  • オーブンレンジ・電子レンジ
  • 炊飯器・精米機
  • ミキサー・フードプロセッサー
  • トースター
  • ホットプレート・グリル鍋
  • IH調理器・電気コンロ
  • ホームベーカリー・製麺機
  • 電気圧力鍋・電気煮込み鍋
  • カセットコンロ(ボンベは危険物扱いですので、必ず外してください)
  • フィッシュロースター
  • ポット・湯沸かし器
  • スチームクッカー
  • コーヒーメーカー・エスプレッソマシン

いずれも、なるべく気泡緩衝材(エアーキャップ。いわゆる「プチプチ」)で1重、できれば2重に梱包してください。

なお、掃除機も中型ダンボールに入るサイズの家電製品ですが、梱包する必要はありません。

荷物の搬出が終わった際に、部屋に軽く掃除機をかけますので、それまで梱包する必要はありません。

特に最後に掃除機をかける必要がない場合は、梱包してしまっても構いません。

靴は中型ダンボールに梱包

さらに、靴も中型ダンボールに梱包します。

靴は比較的軽い荷物ですので、まとめて梱包してしまっても、中型のダンボールが底抜けするような重さにはなりません。

また、ブーツや長靴などは、小型のダンボールでは収まりきれない場合もあります。

このような事情もあり、靴は中型のダンボールに梱包します。

割れ物は原則として小型ダンボールに梱包

なお、原則として、ガラス・陶器などのおもちゃ以外の割れ物については、なるべく小型のダンボールに梱包するようにしてください。

中型のダンボールに梱包する割れ物は、どうしても小型のダンボールに納まりきれないものだけにしてください。

中型のダンボールにむやみにガラス・陶器の割れ物を梱包すると、中身が重くなってしまい、底抜けの原因となります。

割れ物が入ったダンボールが底抜けすると、ほぼ間違いなく中身の割れ物が割れてしまいます。

割れ物はなるべく小型ダンボールに梱包する。これを忘れないでください。

ダンボールの中身はなるべく横の隙間を埋める

新聞紙

中身が動かなくなるまで隙間に新聞紙を詰める

大型食器・鍋・調理器具・雑貨などを梱包した場合、ちょうどよく荷物が納まり切れずに、横に隙間ができることがあります。

このような場合は、左右に揺らしても中の荷物が動かなくなるまで、新聞紙や食器梱包用の紙で隙間を埋めてください。

新聞紙を使う場合は、インクが移って汚れる可能性もあります。ですから、新聞紙は、汚れない荷物(または汚れが落ちる荷物)の梱包につかってください。

新聞を取ってないない場合は、チラシなどの紙で代用しても構いません。捨てる予定の雑誌などをちぎって詰めてもいいです。

金属製の鍋やプラスチック製の雑貨・おもちゃなどは、少々動いたところで壊れることはまずありません。

これに対し、土鍋やホーロー製の鍋などは、ダンボールの中で動くと、欠けてしまったり、ヒビが入ったり、最悪の場合割れることもあります。

土鍋やホーロー鍋は、欠けた程度であれば使えないこともないですが、ヒビが入ると、使い物になりません。

また、いろいろな荷物を同梱している場合に、隙間があると、荷物同士がぶつかって破損の原因となります。

このため、必ず横の隙間を埋めるようにしてください。

逆に、縦の隙間は、埋める必要はありません。これは、上下に荷物が揺れることはほとんどないからです。

ダンボールの底は底抜け防止にガムテープで十字貼り

十字

「大丈夫でしょ?」と思っても十字貼りで

中型ダンボールは、軽い荷物だけを梱包するものですから、中身はそれほど重くはなりません。

そもそも、中型のダンボールには、底抜けするくらい重い荷物を梱包してはいけないものです。

そういう意味で、中型のダンボールは、小型のダンボールに比べて、あまり底抜けのリスクはありません。

ただ、それでも、引越し業者のスタッフは、必ずガムテープは十字貼りにします。

これは、いちいち詰める中身によって底のガムテープの貼り方を変えるのも面倒で、作業効率が落ちるからです。

たとえ、布製品だけを梱包する場合であっても、ガムテープはあくまで十字貼りです。

いちいち十字貼りにするか1字貼りにするか考えたり判断していると余計な時間がかかり、結果として作業が遅くなります。

場合によっては、当初の予定と違って、結果的に後から重い荷物を梱包することもありますので、その意味でも十字貼りにします。

重い荷物はガムテープを「米字貼り(*貼り)」で

なお、ごくまれに、十字貼りだと不安になるような重さの荷物を中型ダンボールに梱包しなければならない場合もあります。

具体的には、パソコン、電子レンジ、スチームオーブンレンジなどのうち、特に重いものです。

これらの荷物は、十字貼りのガムテープでは底抜けする可能性がないともいい切れません(管理人は十字貼りでも底抜けの経験はありませんが)。

不安な場合は、十字貼りではなく、さらに斜めにガムテープを貼る、「米字貼り」(*貼り)で、より強力に底を閉じてください。

ガムテープの粘着力が弱いと底抜けする可能性も

お客さまが梱包される場合、ガムテープを自前で用意することもあると思います。

実は、市販のガムテープの中には、粘着力が非常に弱く、十字貼りにしないとすぐに剥がれてしまうものがあります。

一部の安価なガムテープは、信じられないほど粘着力が弱いものもあります。

このため、作業効率だけでなく、万が一のことも考えて、やはり底は十字貼りにしてください。

洋服以外の荷物はダンボールの9割の高さまで

おもちゃが溢れたダンボール

あまり詰め込みすぎるとダンボールの「中身」で荷物を支えることにある

洋服や布製品以外の荷物、特に割れ物は、なるべく9割程度の高さまでに詰めてください。

あまり詰め込みすぎると、中身が破損する原因となります。

というのも、通常、ダンボールの荷物は、ダンボール本体で、その上の荷物を支えます。

ところが、ダンボールにめいっぱい荷物を詰めてしまうと、そのダンボールの上に荷物を重ねた際に、中身の荷物で、上に積まれた荷物の重量を支えることになります。

これでは、中身の荷物に、上の荷物の負荷がかかってしまいます。最悪の場合、中身の荷物が破損します。

特に、トラックで走行中に、ちょっとした衝撃が下から伝わると、意外とあっさり壊れます。

「盛り上がったダンボール」や「口開き」はNG

逆に、洋服などの布製品は、めいっぱいダンボールに詰め込んでも問題ありません(ただし、シワになる可能性があります)。

ただし、いくらめいっぱい詰め込んでも問題ないからといって、ダンボールの上面が盛り上がるくらい詰め込むのはやり過ぎです。

これは、ダンボールを積み重ねた場合に、ダンボールが荷崩れする原因となります。

このため、洋服などの布製品を詰め込むのも、ほどほどにしてください。

また、中身が多すぎて口が空いてしまっているダンボール(「口開き」といいます)も、困りものです。

ひとつやふたつくらいであれば対応できますが、こういう口開きのダンボールが多いと、トラックに積込むことができません。

ですから、ダンボールは、必ず閉じてください。

まとめ

ざっくりいえば、中型のダンボールには「食器、本、CD・DVD・ブルーレイディスク、ゲームソフトなどの重い小型の荷物」”以外”のもので、中型ダンボールに収まりきれる荷物を梱包します。

布製品は、何も考えずに放り込んでも問題ありません。もちろん、きれいに畳んで詰め込んでもいいですが、かえって時間がかかることもあります。

どうせタンスに収納する際には、また畳むことになるのですから、そのまま放り込みましょう。

家電製品のような高価な割れ物や、土鍋・ホーロー鍋のような重い割れ物は、気泡緩衝材(エアーキャップ)で梱包してして隙間を埋めてしまえば、まず事故にはなりません。

厄介なのが、形が悪い荷物です。

おもちゃ、フライパン、特殊な形をした鍋などは、意外とかさばります。その割に、他の荷物が入らず、デッドスペースができてしまうことがよくあります。

こういう荷物を上手くまとめて梱包できるかどうかが、引越し業者の女性スタッフの腕の見せどころです。

梱包作業は、引越しの作業の中でも最も時間がかかり、面倒なものです。

忙しくてなかなか準備に時間が取れない場合は、思い切って引越し業者に梱包を丸投げしてみてはいかがでしょうか。