引越し業者のトラックのドライバーは、主にトラックでの荷物の積み込みと荷降ろしの作業をおこないます。

通常は、チームリーダーかサブリーダーが兼務します。

トラックの積み込みは、長い経験と高い能力を必要としますので、ドライバーのは意外に重要です。

これだけ重要な役割を担うことになるドライバーですが、引越し業者が極端に忙しくなる繁忙期や土日では、まるっきり引越し作業の経験がないトラックのドライバーが担当することがあります。

これは、あまりにも引越しの件数が多すぎて、引越し業者のトラックやドライバーが確保でず、やむを得ず業務委託先・下請け先の運送業者に協力を求めた場合に起こる現象です。

このような業務委託・下請け先のトラックやドライバーで引越し作業がされてしまう場合は、特に事故の発生に注意しなければなりません。

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意外と重要な積込みと荷降ろしの作業

トラックのへの荷物の積み込みは、パズルのようなもので、意外に難しいものです。

積み込みの作業が早くないと、荷物の搬出が滞ってしまって、作業になりません。

このように、トラックの積み込み作業は、引越しの作業のなかでも「ボトルネック」になりやすく、作業効率に大きな影響を与えいます。

このため、引越しが早く終わるかどうかは、トラックのドライバーの能力次第といえます。

また、トラックからの荷降ろしは、単に手前から降ろしていけばいい、という単純なものではありません。

トラックのドライバーは、荷物を搬入しやい順番やタイミングで荷降ろしをしなければなりません。

このため、トラックのドライバーは、トラックの荷台で見えない部屋の中の作業全体の流れを想像しながら、荷降ろしができなければなりません。

このような事情があるため、引越しの経験がない業務委託先・下請け先のドライバーは、うまく対応できないことがあります。

ドライバーはチームリーダー・サブリーダーと兼務する場合が多い

たいていのトラックのドライバーは、リーダーやサブリーダーを兼務します。

これは、すでに述べたとおり、トラックのドライバーは、引越しの作業全体の流れを把握していないと務まらないからです。

このため、単に免許を持っているから、という理由でだけは、トラックのドライバーにはなれません。

ちなみに、トラック1台でチームが編成されている場合は、ほとんど場合、トラックのドライバーがチームリーダーを兼務します。

そして、閑散期でもない限り、サブリーダーは配属されません。

このため、チームリーダー兼ドライバーが、1人で室内作業を仕切りつつ、トラックへの積込み・荷降ろしをおこないます。

このような場合、チームリーダー兼ドライバーの目がスタッフに行き届きやすいため、あまり事故が発生しない反面、作業効率が悪く、作業に時間がかかることがあります。

1.5トントラックのドライバーに注意

通常、1.5トンのトラックのドライバーは、新米チームリーダーが運転します。

このため、能力としては、チームリーダーとしての最低限の能力を満たしているに過ぎません。

ですから、特に若いスタッフがドライバーをしている場合は、注意が必要です。

具体的には、他の大きなトラックの補助車両としてついてきた1.5トンのトラックや、一人暮らし・単身の引越しの場合の1.5トンのトラックのドライバーに注意が必要です。

他の大きなトラックの補助車両として1.5トンのトラックがついてきた場合は、1.5トンのトラックのドライバーがサブリーダーとして室内作業を仕切ることになります。

このように、補助車両がつくくらい荷物が多い現場では、1.5トンのトラックのドライバーは、力不足の可能性もあります。

また、1.5トンのトラックは、一人暮らし・単身の引越しでも使われます。

この場合は、経験が浅いチームリーダーが1人で現場を仕切らなければならないため、状況によっては、事故に注意が必要となります。

業務委託先・下請け先のドライバーは要注意

引越しの件数が増え、極端に引越し業者が忙しく繁忙期や土日には、トラックやドライバーが足りなくなります。

では引越し業者は引越しの受注を諦めるのかといえば、そうではありません。

通常は、提携している業務委託先・下請け先である運送業者にトラックとドライバーの手配を依頼します。

この業務委託・下請け先のドライバーですが、大きく分けて以下の2パターンあります。

  • 普段は物流の作業をしていて、少しだけ忙しい土日に頻繁に引越しの作業を担当しているドライバー
  • 普段は物流の作業をしていて、繁忙期や連休中だけ=年に数回しか引越しの作業を担当していないドライバー

前者の場合は、特に問題なく、引越し業者のドライバーと同じレベルの作業をしてくれます。なりたての新米ドライバーよりもよほど作業のレベルは高いです。

問題は、後者のドライバーです。

このようなドライバーは、年に数回しか引越しの作業をしていないのですから、引越し業者のドライバーと違って、荷物の積み込み作業や荷降ろし作業に慣れていません。

このため、多くの場合は、トラックへの積み込みに時間がかかってしまいます。

また、下手な積み込み方をして荷物を破損させることもあります。

さらに、すでに述べたとおり、荷物の搬入作業では、荷降ろしの順番やタイミングが重要となります。

ところが、引越しの作業など経験がない業務委託先や下請け先のドライバーでは、このようなことに配慮せずに、自分勝手に荷降ろしをしていまいます。

これが、作業効率の低下や事故に繋がることがります。

そして、管理人が個人的に最も問題だと思うのが、業務委託先・下請け先のドライバーがトラックの荷台から降りてこない場合がある、ということです。

もちろん、トラックの荷台でなんからの作業をしているのであれば問題ありませんが、中には、運転席で休んでいる場合もあります。

当然、このようなドライバーは、室内の作業や荷物の持ち運びはしません。

通常、トラックのドライバーはスタッフの1人としてカウントされますし、当然その人件費も引越しの料金・費用・値段に含まれます。

お客さまが高い人件費を払っているにもかかわらず、ドライバーがトラックの荷台から降りてこないどころか、運転席で休んでいる(サボっている)のであれば、お金をドブに捨てているようなものです。

こういう場合は、担当営業所・支店に連絡を入れて、スタッフ1人分の値引を要求するか、またはスタッフ1人分の増員・応援を要求してください。

この場合、現場のチームリーダーに要求をしても、業務委託先・下請け先との関係は会社間の関係の話ですので、チームリーダーでは対応できません。