時期や状況によっては、営業員や管理職が現場で作業することがあります(ほとんどの場合は繁忙期です)。

引越し業者にもよりますが、能力的には、さほど問題はありません。

ただし、営業員・管理職は、通常は現場には出ていませんので、正社員や契約社員のスタッフほど期待はできません。

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引越し業者の営業職・管理職は比較的安定した能力のスタッフ

引越し業者の営業員は、通常、一定期間、スタッフ(主にチームリーダーやドライバー)としての研修を受けます。

というのも、営業員は、現場での作業経験、特にトラックへの積み込みの経験がないと、見積もりをできないからです。

また、管理職や一部の営業員は、もともとスタッフであった人が転属してなることがあります。

ですから、一定水準以上の能力を期待することができます。

ただし、これは、あくまでアルバイトや派遣社員と比較したうえでの話です。

営業員や管理職の中には、スタッフに向いていないから転属する、ということがあります。

また、ケガや年齢が原因でスタッフとして作業できなくなったからこそ、営業職や管理職に転属するケースもあります(意外に多いです)。

このため、正社員や契約社員のように、毎日現場に出ている現役のスタッフに比べると、能力的には見劣りします。

引越しの繁忙期のみに活躍

営業員や管理職は、繁忙期(2月下旬~4月下旬)に活躍することがあります。

特に繁忙期の後半(3月下旬~4月中旬)は、見積もりの依頼が一段落しているため、営業員が現場で作業することがあります。

ただ、だからといって、仮にお客さまの見積もりをした営業員がスタッフとして来た場合であっても、あまり喜ばしいこととはいえません。

というのも、引越し業者としては、営業員や管理職が現場に出なければならない状態というのは、緊急事態といっていいほどの人手不足だからです。

このような状況では、後述の営業員がスタッフを兼ねている引越し業者を除いて、非常にスタッフの質が落ちている可能性があります。

このため、現場に来てくれた営業員以外は、全員アルバイト・派遣社員という可能性もあります。

つまり、「見積もりに来てくれた営業員が、現場でスタッフとしても担当してくれる」という状況は、単なる引越し業者の人手不足であり、あまりいい状況ではない、ということです。

引越し業者の年配の社員に注意

いくら研修を受けたり、スタッフから転属したりしているとはいえ、営業員や管理職は、日頃は現場での作業の第一線を退いています。

特に、体力が落ちている点や感覚が鈍っていることが、非常に問題です。

このような状態で、階段作業や窓吊りなど、ハードな作業があった場合、体力や腕力が保たなくなる可能性もあります。

このため、年配の営業員や管理職にの作業には事故のリスクがあります。

また、長期間現場を離れていると、段取りを忘れることがあります。

さらに、現場を離れている間に蓄積されていた引越し業者のノウハウを覚える機会がありません。

当然ながら、最新の資材の使い方などもよくわからないことがあります。

若い営業員や管理職であれば、これらのブランクを埋めることはそう大変ではありませんが、年配の営業員や管理職ではれば、非常に大変です。

このため、年配の営業員や管理職には、特に注意してください。

引越し業者によっては営業と作業を兼ねることも

引越し業者では、基本的には営業員とスタッフを分けています。

というのも、これらに必要とされる能力に共通した部分もありますが、基本的には、それぞれの職種に必要とされる能力に違いが多いからです。

ただ、引越し業者によっては、ひとりで営業員とスタッフ(主にチームリーダー)とを兼ねている場合もあります。

このような場合、作業専門のスタッフと比べて能力が劣る可能性がある、というデメリットがあります。

引越し業者のスタッフとしての能力は、現場での経験で培われるものです。

このため、営業員とスタッフを兼ねている場合は、必然的にスタッフとしての経験が少なくなり、結果として、スタッフとしての能力が劣る可能性もあります。